おすかわ平凡日常記

整え続ける日々

ものの量が一定の生活

8月と9月は出費がいつもより多かった。

知人友人と会う機会が続いたり、日常的に使うものを見直して、追加したり入れ替えたり、すでに使っているものを補充したり、そういうことが重なったからだ。

 

とは言え、それらは大事な人と人間関係を深めるための出費であるし、自分が日常的に使うものへの出費であることから、特に後悔しているわけでは全くない。

 

出費が重なる時期が落ち着いたらまた普段の一定の出費サイクルに戻っていくだけだ。

 

出費を一定に保つためには整理習慣が必須になってくる。

 

この習慣は実におすすめで、私がネバギバの精神でYoutuberみたいな感じの雰囲気的な情報発信者になったらまずは整理に関する動画を出すだろう。

 

整理というのは端的に言うと、使っていないものは捨てる習慣だ。

 

私は自分が欲しい物はふつうに買うが、買うとその分使わないものが出やすくなる。

 

例えば、私は先日ワイヤレスイヤホンを購入した。

新しいワイヤレスイヤホンを購入したことにより、古いワイヤレスイヤホンはもう使うことがない。古いワイヤレスイヤホンは接触不良はあったもののまだ使える状態ではあった。しかしながら、使う見込みが立たなかったため捨てた。

 

あるいは先日ある本を読み終え、新しい本を購入した。

読み終えた本はもう読まないかあるいは読むとしたら相当先になるだろうから、読み終えた本は売りに出した。

 

使っていないものを手放し続けると、当然ながら普段使っているものだけが手元に残るようになる。

 

自分が普段使っている服、家電、スペース、家具、本、器具、ゲーム、雑貨、文房具、ケア用品、タオル、靴、食料、調味料、日用品、カバン等々、これらの量が一気に激減する。

 

なぜかというと一人の人間が何かを使うために費やすことができる時間や労力には絶対的な限界があるからだ。

 

私には2セットのワイヤレスイヤホンを同時に使うことはできないし、場合によって使い分けるのも煩わしい。私にとって実際に使えるワイヤレスイヤホンの量は1セットだけだ。

 

メガネは1つあればいいし、時計は仕事用と休日用の2本で十分で、それ以上の量になるとそれらをきちんと使ってあげることができなくなり、結局は放置するか、手放すことになる。それは自分の時間と労力とお金を無駄にしているのと同様でもあるので避けたい。

 

整理を続けていくと、使っていないものが手元を離れていき、普段使っているものが手元に残る。普段使っているものであっても、諸行無常の理によって、壊れたり使わなくなったりして、手元を離れていくことになるが、その都度欲しいものや必要なものはきちんと買い、その都度使っていないものを捨てていけば、使っているものは過不足なく手元に残り続ける。

 

すると、ものの量が基本的に一定の暮らしになる。このような生活を送っていくと、ものが増えることと自分の幸福は全くもって関係がないということが実感としてわかってくる。ものの量ではなく、きちんと使えているかどうか、大事にできているかどうかが重要になってくる。

 

(ものの量が一定の生活というのはミニマリズムとは若干意味合いが異なる。それはものの量を必要最小限にする生活ではなく、あくまでも自分がきちんと使っているかどうかを基準にして、ものの取捨選択を行い、生活を整えていくことを意味している。よって、自分がきちんと使えるものの量に比例してものは増えることもある。)

 

整理習慣が身につき、ものの量が一定の生活が日常になってくると、当然ながら月々の出費も一定になってくる。身近なものを大事にすることが大事になり、見栄を張ることに意味を見いだせなくなってくるため(見栄を張るということは他人を見下そうとすることで、他人を見下そうとすることは身近なものを大事にするということと相容れなくなる)、その出費は高額になることもなく、基本的に収入を下回る額に自然と収まってくる。自然とお金が貯まるようになる。

 

また、収入が増えたところで自分がきちんと使えるものの量は変わらないため(収入が今の600倍になったところで、私はワイヤレスイヤホンを600セット使いこなせるようにはならない。600本のメガネを使えるようにはならない)、ものの量が一定の生活は基本的に変わらず、それに伴い出費も一定になるため、お金が貯まる速度が上がる。

 

整理習慣により金銭的な余裕は格段に得られやすくなる。(もちろんその他にもより深淵なメリットがあるのだけれど、その詳細はここでは割愛する)

 

私は決して高給取りではないが(定職に就くのが遅かったため同世代の中では低い方かもしれない)、整理習慣のおかげで金銭的な余裕が生まれやすい状態にあり、ここ2ヶ月の度重なる出費も痛手でもなんでもなかった。むしろ、お金をちゃんと使えたなという実感のほうが大きいかもしれない。そういう精神的な余裕も整理習慣のメリットかもしれない。

 

「使っていないものは手放していく」というのは最初は抵抗が大きかもしれないが(わたしも今でも躊躇してしまう時が普通にある)、ある程度できるようになるだけでも、そのメリットは絶大なのでこれからもネバギバの精神で意識的にやっていこうと思う。